top of page
僕の中
僕の心は二つで出来ているように思う。
二つの人格とでもいうのか。
心の中の本当の自分と、表にいつもいる嘘で塗り固めた取り繕う自分。
その二つで形成されている。
ありのままの自分はどちらなのだろう。
自分で殻を作っては、そこに閉じこもり、
誰かといれば、別の自分になり取り繕っている。
心の中の自分と、仮想で作り上げた自分がいる。
仮想の自分が当たり前のような風体で、僕を形作っている。
いやらしい自分を。
醜い自分を。
僕は閉じこめている。
僕の中の自分。
仮想の自分。
どちらが本当の自分かわからなくなる。
多分、どちらも本当の自分なのだろう。
それぞれが相まって僕であるのだから。
それは変わることのないものだから。
変えられることもあるかもしれないけれども。
そのやり方を、僕は知らない。
別に変えるつもりはないけれど。
今の自分は、これまでの日々、生活環境などで出来上がっているから、
それを今から変えるのは、なかなかに骨を折る作業のように思うから。
二十八年の歳月が僕を構成している。
僕という一つ一つの粒子があって、それを一から再構築するというのは難しい。
出来ないことはないのかもしれないが。
だから、僕の中にある二つの人格を飼いならしていくことで、
僕はうまく立ち回れるようになるのかな。
そうなればいい。
嫌な自分も、醜いいやらしい自分も、
取り繕うことで日々を生きている自分も。
それが自分だから。
bottom of page