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読書感想文とコーヒー

 昔から文章を書くのが苦手だ。

特に読書感想文が一番嫌いと言っていいほどに、不得意分野だった。

小学生の頃、夏休みになると必ずといっていいほどに課題として上がっていた。

それが毎年苦痛で仕方なかった。

 休み前に、感想文で使うといいと、一枚のパンフレットを皆に配る教師が、何故か憎かった。

当時は読書が苦手で、国語の授業が大嫌いだった。

読み書きが不得意だし、大体にして読解力すらなかった

(まぁ、今でもあるかどうかはわからないが)

それが身についていない者に、それ以上に困難な作文という名の刃を向けるとは、

ある意味暴力的行為だと、当時の僕は思っていた。

当時、書いた作文で一番記憶に残っている選んだ本がある。

それは当時現役として大活躍していた、プロ野球選手の松井秀喜選手の本だった。

その本を選んだきっかけは、冒頭話したパンフレットの中に大きく掲載されていたため、

これでいいか、と選んだ

(ファンの方が読んだら申し訳ないです)

といいつつにわかファンでもあったので丁度良かったのもある

(うん。言い訳)

自宅に届いた本を夏休みまで待って読み始めたのはいいが10分後には読むのを放棄した。

文字はやたらとでかく書かれていたが、なにせ180~250Pほどの厚さがあったのだ。

そんなの普段、まともに読書をしない人間にとってみれば、

ある意味攻撃を受けているようにしか感じられない。視覚による攻撃だ。

それでも何日もかけて読み進めていったらなんとか一ヶ月以内で読み終わった

(遅くない?)

その後、読書感想文に取り組み始めた。

何も考えずに、ただ文字を書いていただけだった気がする。

書き終えたものは本当に拙い稚拙な文章で、とても見れたものではない。

ただ書いている間に飲んでいたコーヒーは苦く大人の味で、

それをきっかけにコーヒー好きになったという思い出もある。

まぁなんにせよ、良い意味でも、悪い意味でも思い出の一つであることに変わりないのだ。

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